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資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント7つ

資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント7つ

 

資産を取り崩しながら生活する場合、どの程度のペースで使っていけるのか、将来のために慎重にシミュレーションすることが大切です。

無計画に使ってしまうと、思ったより早く資産が尽きてしまうこともあります。

今回は、資産取り崩しシミュレーションの方法とポイントを7つに分けて解説します。

老後の生活や予算を計画的に見直すための参考にしてください。

 

 

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【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント①】

毎年の生活費を把握する

資産取り崩しのシミュレーションを行うためには、まず毎年の生活費を正確に把握することが基本です。

年間でどれくらいの支出があるかを知ると、取り崩すべき金額の目安がわかります。

  • 家計簿をつける:毎月の生活費を記録して、年間の支出を把握しましょう
  • 固定費と変動費に分ける:家賃や光熱費といった固定費と、食費や趣味の費用といった変動費を分けて計算すると、支出が見やすくなります
  • 余裕を持たせる:想定外の出費もあるため、年間生活費には少し余裕を持たせて計算することが大切です

例えば、毎月の生活費が20万円だと年間240万円ですが、予備費として10万円追加し、年間250万円を目安にすると安心です。

生活費を明確にすることで、資産の取り崩し計画も立てやすくなります。

 

 

【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント②】

取り崩しペースを設定する

資産がどれくらいの期間で尽きるかを見積もるためには、毎年の取り崩し額を決めておくことが大切です。

取り崩しペースを設定すると、資産が長持ちするように調整がしやすくなります。

  • 毎年一定額を取り崩す:「年間100万円」など、毎年同じ金額を取り崩すと管理が簡単になります
  • 資産残高の一定割合で取り崩す:「資産の4%」など、毎年の資産に応じて取り崩し額を変える方法もあります
  • 取り崩し額を見直す:経済状況や生活費の変化に応じて、年ごとに取り崩し額を見直しましょう

例えば、「年間で資産の4%を取り崩す」というようにすると、資産が減るペースも計画的に管理できます。

取り崩しのペースを決めておくと、資産を長持ちさせやすくなります。

 

 

【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント③】

運用利回りを考慮する

資産を運用している場合は、その利回りも取り崩しのシミュレーションに含めることで、より現実的な計画が立てられます。

運用が順調であれば、資産の減少を抑えられる可能性もあります。

  • 現実的な利回りを設定する:毎年3〜4%など、低めの利回りで計算するとリスクを抑えられます
  • 運用による利益を取り崩しに回す:運用益が出た年は、その分だけ取り崩し額を抑えることもできます
  • 運用がうまくいかない場合も考慮:リスク分散として、無リスク資産も一部確保しておくと安心です

例えば、「年間3%の利回りが得られる」として計算すると、運用益で資産が補われ、取り崩しのペースも安定しやすくなります。無理のない利回り設定を心がけましょう。

 

 

【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント④】

インフレ率を反映させる

インフレ(物価の上昇)があると、同じ金額では生活水準を維持するのが難しくなる場合があります。

インフレ率もシミュレーションに含めることで、将来の資産減少をより現実的に予測できます。

  • 毎年の生活費にインフレ率を加味:物価上昇を考慮し、生活費が年々増える前提で計算する
  • インフレ率を低めに見積もる:1〜2%程度を目安に、無理のないインフレ率でシミュレーション
  • 生活費の見直しも含める:インフレ率が高まった場合は、生活費を調整する余地を考えておく

例えば、年間生活費を250万円とし、インフレ率を1%とすると、翌年の生活費は252万5千円となります。

インフレに合わせて少しずつ生活費を見直すことで、資産を計画的に使えるようになります。

 

 

【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント⑤】

予備費を設定し、想定外の出費に備える

取り崩し計画では、病気や災害などの予期しない出費にも備えることが重要です。

予備費を設定しておくと、急な出費にも柔軟に対応でき生活資金に余裕が生まれます。

  • 予備費用の割合を決める:「年間取り崩し額の10%を予備費として確保」など、具体的な割合を設定
  • 緊急用の資産を別に準備:予備費は別の口座に分けて管理すると使いすぎを防ぎやすい
  • 使った分は翌年補充:予備費を使ったら、次年度の取り崩し計画に反映して補充する

例えば、毎年の取り崩し額が250万円の場合、その10%である25万円を予備費として設定しておくと、急な出費があっても慌てずに対応できます。

予備費があると、資産計画に安心感が生まれます。

 

 

【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント⑥】

資産の減少をモニタリングする

取り崩しの進み具合を定期的にチェックすることで、計画に対する修正が必要かどうかを判断できます。

資産の減少を把握して、早めに対策を取ることが大切です。

  • 定期的に資産の残高を確認:「半年に1回」など、決まったタイミングで資産を見直す
  • 計画との差をチェック:計画通りに進んでいるかを確認し、想定外の減少があれば原因を調べる
  • 必要に応じて取り崩し額を調整:資産の減少ペースが早ければ、取り崩し額を減らして調整する

例えば、「毎年12月に資産状況を確認する」と決めておくと、計画通りに進んでいるかを把握しやすくなります。

定期的なモニタリングにより、資産が減るスピードを調整できるので、安心して生活を続けられます。

 

 

【資産取り崩しシミュレーションの方法とポイント⑦】

年金など他の収入源も計画に入れる

年金や退職金など他の収入源がある場合は、それらもシミュレーションに加えると取り崩しペースを抑えることができます。

安定した収入があると、資産の減少も緩やかになりやすいです。

  • 年金額を確認する:毎月もらえる年金額を計算に含め、資産取り崩し額を調整する
  • 収入と支出のバランスを見直す:年金などの収入に合わせて生活費を調整し、取り崩しを抑える
  • 必要に応じて収入を増やす:働く意欲がある場合、短時間の仕事を取り入れて収入を増やす

例えば、「年金で月15万円が入るので、資産からは10万円だけ取り崩す」といった形で収入と取り崩しを組み合わせると、資産が長持ちしやすくなります。

他の収入を上手に取り入れて、計画的に資産を使うことができます。

 

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